新NISAが始まり、投資の選択肢がより広がっていますが、「つみたて投資枠ではどんな商品が買えるの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
特に、国債や社債といった債券はどうなのか?
今回は、そんな疑問をテーマに、FP3級の過去問をもとにわかりやすく解説します。
⭐️この記事を読んで得られる知識は、以下の2点です。
- 新NISA制度の意図とは?
- 新NISAの成長投資枠、つみたて投資枠それぞれで投資できる商品とは?
📘 今回の分野:金融資産運用/金融商品と税金(新NISA制度)
今回学ぶ範囲は、金融資産運用の新NISA制度についてです。
新NISAのつみたて投資枠の投資対象商品にはどういうモノがあるのか確認していきます。
また、併せて成長投資枠についても確認します。
新NISAの制度設計とともに学んでいきましょう‼️
❓️ 問題文の紹介
新NISAのつみたて投資枠において、国債や社債は投資対象商品ではない。
この記述は○か×か?
今回のこの問題は、回答しませんでした。
当てずっぽうで正解しても、次に同じ問題に出会ったときに確実に正解できるとは限らないので、しっかりと理解するためにあえて回答しなかったのです。

検定試験のときは空欄にしませんよ💦
今回は後で見直すために、あえての空欄です😅
✅ 正解と解説の要点
新NISAのつみたて投資枠において、国債や社債は投資対象商品ではない。
この記述は○か×か?
→正解:◯(正しい)
✅️ポイント解説
新NISA制度における「つみたて投資枠」では、一定の条件を満たした投資信託やETF(上場投資信託)のみが対象です。
つまり、個別の国債や社債(債券)は対象外となっています。
ポイントは、「長期・分散・積立にふさわしい商品」を対象としていることです。
個別の債券は価格変動が少なく、分散効果が低いため、対象外とされています。
🔍 深掘り考察!!
なぜ国債や社債が対象外なのでしょうか?
その背景には、つみたてNISAの本来の目的があります。
今回は、以下の点について解説していきます。
- 新NISA制度の意図とは?
- 新NISAの成長投資枠、つみたて投資枠それぞれで投資できる商品とは?
新NISA制度の意図とは?
国民の資産形成を後押しする

日本は「貯金大国」と言われるほど、銀行にお金を預ける人が多い国です。
しかし、低金利の時代が続き、預金だけではお金がほとんど増えません。
そこで政府は、「貯蓄から投資へ」という流れを促すために、税金がかからない投資制度(NISA)を作ったのです。
長期・積立・分散の投資をすすめたい
投資にはリスクがつきものですが、「長く」「コツコツ」「いろいろな商品に分けて」投資をすれば、リスクを抑えながら資産を増やせる可能性が高くなります。
新NISA制度では、
- つみたて投資枠(長期・コツコツ向き)
- 成長投資枠(自由度が高くリターンも狙える)
この2つを組み合わせて、リスクを抑えながらも成長も狙える投資ができるように設計されています。
老後や将来に備える仕組みづくり

人生100年時代と言われる中で、「年金だけに頼らず、自分でも資産を準備する」ことがますます重要になっています。
新NISAは、非課税で投資できる期間や金額の上限が大きくなったことで、老後に向けた備えとしても使いやすくなっているのが特徴です。
■ 新NISA制度の意図_まとめ
- 「貯金だけでは不十分だから、投資で資産を増やそう」という国の方針
- 初心者でも安心して始められるように、税制優遇+わかりやすい仕組み
- 老後や将来への備えとして、自助努力を支援する制度

新NISAは、決して「投資で一攫千金を狙う人」のための制度ではなく、普通の人が、コツコツと自分のお金を守りながら育てていくための仕組みです。
新NISAの成長投資枠、つみたて投資枠それぞれで投資できる商品とは?
✅ 新NISAには2つの投資枠があります
枠の名前 | 特徴 |
---|---|
つみたて投資枠 | 少額からコツコツ投資する人向け(年間120万円まで) |
成長投資枠 | 自由度が高く、積極的に投資したい人向け(年間240万円まで) |

それぞれの枠で投資できる商品が違うので、きちんと知っておくことが大切です。
■ つみたて投資枠で投資できる商品
👉 金融庁が認めた「条件を満たした投資信託やETF(上場投資信託)」だけです。
✅ポイントは以下のような条件を満たす商品です
- 手数料が安い
- 長期運用に向いている
- 分散投資ができる(いろんな会社や国に投資する)
- 運用実績が一定以上ある

つまり、「初心者でも安心してコツコツ積み立てできる投資信託」にしぼられています。
※個別株・REIT・債券などは対象外です。
■ 成長投資枠で投資できる商品
👉 つみたて投資枠よりも自由度が高く、選べる商品が多いのが特徴です。
☆代表的な投資対象↓
- 上場株式(日本株・外国株)
- 投資信託(ただし、毎月分配型は除外)
- ETF(上場投資信託)
- REIT(不動産投資信託)
🟡 注意点:
- 毎月分配型の投資信託はNG
- 上場していない株式や、仕組債などの複雑な商品は対象外
✅ 2つの投資枠_まとめ
投資枠 | 投資できる主な商品 | 特徴 |
---|---|---|
つみたて投資枠 | 条件を満たした投資信託・ETF | コツコツ積立、初心者向け、厳選された商品群 |
成長投資枠 | 上場株式、投資信託、ETF、REITなど | 自由度が高い、自分で商品を選びたい人向け |
- つみたて投資枠は“金融庁お墨付き”の厳選された商品だけ
- 成長投資枠は株やREITなど、幅広く選べる自由な枠
- どちらも運用益は非課税なので、上手に使い分けることが大事!
まとめ・今回の学び
- 新NISAのつみたて投資枠では、個別の国債や社債は対象外。
- 対象となるのは、金融庁が定めた一定の条件を満たす投資信託やETF。
- つみたて投資枠は“金融庁お墨付き”の厳選された商品だけ。
- 成長投資枠は株やREITなど、幅広く選べる自由な枠。
今回も一つの問題文にいろいろな情報が詰まっていました。
問題文を分解して、用語ごとに調べることで理解が深まったと思います。
次回も新たな発見をして、自分の知識を深めていきましょう。
次回予告:収益分配金とは?
次回のテーマはこちら!
「追加型の国内公募株式投資信託において、収益分配金支払後の基準価額が受益者の個別元本を下回る場合、当該受益者に対する収益分配金は、その全額が普通分配金となる?」
ちょっと言い回しがややこしいですが、FP試験でよく問われる「普通分配金」と「元本払戻金(特別分配金)」の違いがカギになります。
「分配金=利益」ではないこともあるんです!
次回は、この問題文をもとに、
- 個別元本とは?
- 分配金の種類と税金の関係
- 基準価額との関係で分配金がどう変わるのか?
といったポイントを、やさしく丁寧に解説します。

「なんとなく投資信託を買ってるけど、分配金の仕組みがよくわからない…」という方にこそ読んでいただきたい内容です‼️
どうぞお楽しみに!
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