FP3級の勉強をしていると、「教育訓練給付金」の数字問題で手が止まった経験はありませんか。
特に、
一般教育訓練に係る教育訓練給付金の額は何%なのか?
上限はいくらなのか?
この2つの数字があいまいなまま問題を解いてしまい、なんとなくの感覚で答えを選んでしまう方は少なくありません。
今回の記事では、
- 雇用保険の教育訓練給付金(一般教育訓練)とは何か?
- 「教育訓練経費の【□1】%」の意味
- 「上限【■2】万円」の考え方
- なぜこの問題で間違えやすいのか
これらを、かみ砕いて整理していきます。
FP3級では、「制度の趣旨」と「数字のセット」を同時に理解しているかどうかが問われます。
ただ暗記するのではなく、
- なぜその割合なのか
- なぜ上限があるのか
- どんな人を支援する制度なのか
まで押さえておくと、類題にも強くなります。
この記事を読めば、
教育訓練経費の割合と上限額を迷わず選べる状態を目指せます。

数字だけでなく、制度の背景まで一緒に整理していきましょう。
⭐️この記事を読んで得られる知識は、以下の3点です。
- 雇用保険の教育給付金(一般教育訓練)の正体とは?
→簡単に言うと、働く人のスキルアップを応援する制度です。
→受給金額は、受講費用の20%、上限10万円です。 - 教育給付金を受ける条件とは?
→厚生労働大臣指定の教育訓練の修了者であること。
→雇用期間の被保険期間が1年以上(2回目以降は3年)の被保険者であること。 - 問題に出てくる、よくあるケアレスミスを紹介‼️
→上限額を間違える。
→他の制度と混同してしまう。
などがあります。
整理不足に気をつけましょう。
今回の記事では、「20%と10万円」という数字の整理を通して、
”思い込み”や”読み飛ばし”がいかに失点につながるかを紹介しています。
実はこの傾向、教育訓練給付金だけの話ではありません。
同じ雇用保険分野でも、
- 「2年」と「12か月」
- 原則と例外
- 数字の“セット暗記”の落とし穴
など、上記でつまずく人が非常に多いテーマがあります。
それを掘り下げたのが、前回の記事です。
▶【雇用保険】“2年/12か月”を覚えるだけでは不十分?間違える人の共通パターンとは!_間違いから学ぶFP3級_第6回
「数字は覚えていたのに間違えた」という経験がある方は、
きっと共通する“思考のクセ”が見えてくるはずです。

雇用保険分野を安定得点源にしたい方は、
ぜひあわせて読んでみてください。
今回の分野:教育訓練給付について

雇用保険法
教育訓練給付金制度(一般教育訓練給付金の支給額の理解)
一般教育訓練給付金とは別に、特定一般教育訓練給付金もあります。
今回間違えた範囲とともに、併せて深堀りしていきましょう。
問題文の紹介:給付金額の上限とは?
雇用保険の教育訓練給付金(一般教育訓練)について、次の【□1】【■2】に入る数値を答えなさい。
- 一般教育訓練に係る教育訓練給付金の額は、
教育訓練施設に支払った教育訓練経費の【□1】相当額である。 - ただし、その算出額が【■2】を超える場合の支給額は、【■2】である。
□1:何%か?
■2:何万円か?
給付金の支給額を問われています。
教育訓練施設に支払った金額の何%なのか?
また、その金額の上限金額はいくらなのか?
しっかり把握されているでしょうか?
この内容を把握していると自己のスキルアップの助けになると思いますので、是非活用したいものです。

それでは正解を見てみましょう。
正解と解説の要点:一部支給という意味合いが大きい

雇用保険の教育訓練給付金(一般教育訓練)について、次の【□1】【■2】に入る数値を答えなさい。
- 一般教育訓練に係る教育訓練給付金の額は、
教育訓練施設に支払った教育訓練経費の【□1】相当額である。 - ただし、その算出額が【■2】を超える場合の支給額は、【■2】である。
□1:何%か?
■2:何万円か?
正解:□1:20%、■2:10万円
正解は、□1:20%、■2;10万円でした。

私は20%のところを10%にしていました。
割合も「10万円」に引っ張られた結果、誤った解答をしてしまいました。
これらの数値、金額の根拠も理解することで、確実な知識にしていきたいですね。
まずはポイント解説をまとめましたので、それから見ていきましょう。
✅ ポイント解説:
- 一般教育訓練給付金は、対象となる講座を受講し修了した場合に、【実際に支払った教育訓練経費の20%】に相当する額が支給されます。
- ただし、上限額は10万円と定められており、教育訓練経費の20%が10万円を超える場合は10万円が支給されます。
「割合」と「期間」の数字がセットで出てくると、急に混乱してしまうことはありませんか。
教育訓練給付金の20%と同じように、
傷病手当金でも「2/3」という割合が問われます。
下記の傷病手当金の記事は、数字の丸暗記ではなく、制度の仕組みから整理したい方におすすめの記事です。
「全額」「上限あり」――
この違いを見落とすと、ケアレスミスにつながります。
教育訓練給付金でも“上限10万円”がポイントでしたが、
介護保険でも同じような“思い込みミス”が起こります。

制度の数字に振り回されないための思考整理として、ぜひあわせて確認してみてください。
雇用保険の教育給付金について_深掘り考察!!
- 雇用保険の教育給付金(一般教育訓練)の正体とは?
→簡単に言うと、働く人のスキルアップを応援する制度です。
→受給金額は、受講費用の20%、上限10万円です。 - 教育給付金を受ける条件とは?
→厚生労働大臣指定の教育訓練の修了者であること。
→雇用期間の被保険期間が1年以上(2回目以降は3年)の被保険者であること。 - 問題に出てくる、よくあるケアレスミスを紹介‼️
→上限額を間違える。
→他の制度と混同してしまう。
などがあります。
整理不足に気をつけましょう。
雇用保険の教育給付金(一般教育訓練)の正体とは?

まず前提として、これは
失業した人だけの制度ではありません。
在職中の人も対象になる、
「学び直しを応援する国の制度」です。
そもそも誰のための制度?
雇用保険というと、
失業したときにもらう「基本手当」
をイメージする方が多いです。
しかし実は、
働いている人のスキルアップも支援する仕組み
があります。
それが「教育訓練給付金」です。

中学生にもわかるように言うと、
「将来もっと働ける力をつけるなら、国が授業料の一部を出しますよ」
という制度です。
一般教育訓練って何?
教育訓練給付金にはいくつか種類がありますが、
FP3級で出題されるのは
一般教育訓練
です。
これは、
- 宅建
- 簿記
- FP講座
- IT系資格
など、厚生労働大臣が指定した講座が対象になります。
いくらもらえるの?
仕組みはとてもシンプルです。
給付額=教育訓練経費x20%
ただし、上限があります。
最大 10万円までです。
具体例で考えてみましょう

例①:講座費用が30万円の場合
30万円 × 20% = 6万円
👉 6万円が支給されます(上限10万円以内)
例②:講座費用が80万円の場合
80万円 × 20% = 16万円
しかし上限は10万円なので、
👉 実際にもらえるのは 10万円
になります。
なぜこの制度があるの?
国の本音はここにあります。
- 失業してから助けるより
- 失業しにくい人を増やしたい
つまり、
「自分で稼ぐ力をつけてもらうこと」
が目的です。

これが教育訓練給付金の“正体”です。
FP試験で間違えやすいポイント

よくあるミスは次の3つです。
- 割合を30%や50%と勘違いする
- 上限を20万円と混同する(専門実践と混ざる)
- 上限を超えた場合もそのまま計算してしまう
数字は
👉 20%・上限10万円
このセットで覚えることが大切です。
雇用保険の教育給付金_まとめ
雇用保険の教育訓練給付金(一般教育訓練)は、
- 働く人のスキルアップを応援する制度
- 受講費用の20%を支給
- 上限は10万円
という仕組みです。

単なる数字暗記ではなく、
「なぜこの制度があるのか」
まで理解すると、他の雇用保険分野ともつながって整理できるようになります。
ここまで理解できれば、この問題はもう迷いません。
教育訓練給付金を受ける条件とは?

教育訓練給付金(一般教育訓練)は、
「お金を払えば誰でももらえる制度」ではありません。
きちんと 条件 があります。
中学生にもわかるように言うと、
「ちゃんと働いて雇用保険に入っていた人が、まじめに勉強するなら応援しますよ」
という仕組みです。
では、具体的に見ていきましょう。
いちばん大事な条件:雇用保険の加入期間
ポイントはここです。
👉 原則:受講開始日までに通算1年以上、雇用保険に加入していること
つまり、
- 正社員
- 雇用保険に入っているパート
として、合計1年以上働いている必要があります。
具体例
例①
Aさん:会社で2年間働いている
→ OK(1年以上ある)
例②
Bさん:半年で退職した
→ NG(1年未満)
離職している人の場合
すでに会社を辞めている場合でも、
👉 離職日の翌日から1年以内であれば対象になります。
ただし、その前に1年以上の加入期間が必要です。
もう一度利用する場合のルール

過去に教育訓練給付金を使ったことがある人は、
👉 前回の受講開始日から3年以上経過していること
が必要です。
これは「何度もすぐ連続で使えないようにする」ためのルールです。
対象講座であること
どんな講座でもいいわけではありません。
👉 厚生労働大臣が指定した講座であること
例えば、
- 宅建
- FP講座
- 簿記
- IT資格
など、指定リストに載っている必要があります。
修了すること
意外と忘れがちですが、
👉 きちんと講座を修了すること
途中でやめてしまうと支給されません。

「最後までやりきる」ことが条件です。
FP試験でのひっかけポイント

よくある間違いは、
- 「6か月でOK」と思ってしまう
- 「誰でも受けられる」と勘違いする
- 加入期間を“直近だけ”で考えてしまう(通算です)
数字は、
👉 1年・1年以内・3年
このセットで覚えると整理しやすいです。
制度の目的は、
「まじめに働いてきた人の学び直しを応援する」
という点にあります。
ここまで理解できていれば、数字も自然に頭に残ります。
まとめ:条件はこの4つ
教育訓練給付金(一般教育訓練)を受けるための主な条件は、
- 雇用保険に原則1年以上加入している
- 離職後1年以内である(離職者の場合)
- 前回利用から3年以上経過している(再利用時)
- 指定講座を修了すること
です。
よくあるケアレスミスを紹介‼️

今回は
一般教育訓練の教育訓練給付金(20%・上限10万円)
という問題でした。
一見シンプルですが、実はケアレスミスがとても多い分野です。
よくあるミスを整理してみます。
ミス①:割合を間違える
❌ 30%や50%と勘違いする
専門実践教育訓練(70%など)と混同してしまうケースです。
FP3級で問われるのは基本的に
👉 20%
です。

「教育訓練給付金=20%」と反射的に出てくるようにしておきたいところです。
ミス②:上限額を間違える
❌ 上限20万円と答えてしまう
これも他制度との混同です。
一般教育訓練の上限は
👉 10万円
です。

「20%・10万円」はセットで覚えるのがコツです。
ミス③:上限処理を忘れる
問題文はこうでした。
教育訓練経費の20%相当額。
ただし、その額が10万円を超える場合は10万円。
ここで多いのが、
❌ 80万円 × 20% = 16万円 → 16万円と答える
という点です。
本当は、
👉 上限10万円
です。

計算ミスではなく、文章を最後まで読んでいないミスです。
ミス④:「支払った経費」を読み飛ばす

❌ 会社が補助した分も含めて計算してしまう
❌ 交通費まで含めてしまう
問題文には、下記のように書いてあります。
教育訓練施設に支払った教育訓練経費
対象は「講座の教育訓練経費」です。
細かい文言を見落とすと失点につながります。
ミス⑤:条件と金額を混同する
❌ 1年・20万円などと混乱する
別問題で出てくる
- 雇用保険の加入期間1年
- 離職後1年以内
などの数字と混ざってしまい、惑わされる可能性があります。

数字を「バラバラ」に覚えていると起こるミスです。
ミス⑥:問われているのは“何”かを確認しない
今回の問題は
- 割合(%)
- 上限額(万円)
の2点を聞いています。
それなのに、
❌ 支給条件を書いてしまう
❌ 制度の目的を説明してしまう
というズレも実は多いです。
よくあるケアレスミス_まとめ

この問題のミスは、ほとんどが
- 他制度との混同
- 上限処理の見落とし
- 文章の読み飛ばし
です。
つまり、知識不足というより
👉 整理不足です。
「一般教育訓練=20%・上限10万円」
このワンフレーズで思い出せる状態にしておけば、
本試験では安定して得点できます。

数字だけでなく、制度の位置づけまで整理しておくことが、
ケアレスミスを防ぐ一番の近道です。
補足:参考資料
- 雇用保険法施行規則(昭和50年労働省令第3号)第101条の4 第1項
- 教育訓練給付制(一般教育訓練)関係手引→ 厚生労働省の公式PDF資料(令和7年4月版)
https://www.mhlw.go.jp/content/001310625.pdf
まとめ・今回の学び:雇用保険制度のうち、教育給付金について
- 雇用保険の教育給付金(一般教育訓練)の正体とは?
→簡単に言うと、働く人のスキルアップを応援する制度です。
→受給金額は、受講費用の20%、上限10万円です。
→国のホンネ「自分で稼ぐ力をつけてくれよな‼️そのための支援は惜しまないよ😉」
という意図があります。 - 教育給付金を受ける条件とは?
→厚生労働大臣指定の教育訓練の修了者であること。
→雇用期間の被保険期間が1年以上(2回目以降は3年)の被保険者であること。
→「まじめに働いてきた人の学び直しを応援します‼️」 - 問題に出てくる、よくあるケアレスミスを紹介‼️
→上限額を間違える。
→他の制度と混同してしまう。
などがあります。
整理不足に気をつけましょう。
最後に、もう一度だけ頭の中を整理しておきましょう。
教育訓練給付金(一般教育訓練)は、
「失業した人を助ける制度」ではなく、
これからも働き続ける人を応援する制度です。
そして、試験で問われるのは次の3点です。
① いくらもらえるのか
👉 受講費用の20%(上限10万円)
② 誰がもらえるのか
👉 指定講座を修了し、雇用保険の被保険期間が原則1年以上ある人
(2回目以降は3年以上)
③ どこで間違えるのか
👉 上限処理の見落とし
👉 他制度との数字の混同
ここまで整理できていれば、
単なる「数字の暗記」ではなく、
制度の意図まで理解できている状態です。
FP3級では、
・数字だけ覚える人
・仕組みまで理解している人
この差が、安定得点につながります。
「20%・10万円」「1年・3年」
このセットが自然に思い浮かぶかどうか。
ぜひもう一度、頭の中で復唱してみてください。
整理できた今なら、同じ問題で迷うことはありません。
次回予告:国民年金の対象者は日本人だけじゃない?

次回は、すべての人に関わる大切な制度「国民年金」をテーマに取り上げます。
「誰が国民年金に加入するの?」「会社員は?学生は?」「未加入になってしまう場合は?」など。
意外と誤解の多い 「国民年金の対象者」 について、基本から丁寧に整理していきます。
✅ 全員加入って本当?
✅ 会社の厚生年金とどう違う?
✅ 知っておきたい免除制度や注意点
▶次回の記事はこちら
意外と知らない?外国籍でも加入する国民年金制度について〜深掘り考察〜_間違いから学ぶFP3級_第8回

次回もFP試験対策、日々の生活設計にも役立つ知識を深掘りしてお届けします!
どうぞお楽しみに✨


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