「子どもや孫の教育費をまとめて贈与したい…でも贈与税が心配」という声をよく聞きます。
実は、教育資金をまとめて贈与する場合には、ある一定の金額まで非課税になる特例があります。
この制度は、教育のためにしっかりとお金を活かすために設けられた、とても重要な税制優遇です。
今回は、FP3級でも頻出の「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の非課税制度」について、問題を通してしっかり押さえましょう!
⭐️この記事を読んで得られる知識は、以下の3点です。
- 「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税」ってどんな制度?
→「おじいちゃん・おばあちゃんやお父さん・お母さんから、子どもや孫の『教育のお金』をもらうときに、ある金額までなら贈与税がかからない制度」のことです。 - 上限金額はなんで1500万円なの?
→国が「教育にかかるお金ってこれくらい必要だよね」という目安をもとに決められています。 - 教育資金に使ったという証明はどうするの?
→教育資金用の口座を作り、領収書を管理しておく必要があります。
📘 今回の分野:贈与税の特例

今回取り上げるテーマは、相続・事業承継分野の相続税の特例「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税」についてです。
今回は、前回の「住宅」に引き続き、「教育」資金についての特例です。
教育資金の贈与。
私はその場面に直面したことがありませんね。
「教育費の為に用意した資金に課税される」というのは、たしかにあまり釈然としないものがありますよね。
そのあたりの優遇制度のようなイメージでしょうか。

内容を正しく理解して、活用していけたらいいですね‼️
問題文を通して、確認していきましょう。
- 分野:贈与税
- テーマ:教育資金の一括贈与の非課税制度
- キーワード:直系尊属、贈与税、教育資金、非課税枠
❓️ 問題文の紹介
「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税」の適用を受けた場合、受贈者1人につき【いくら?】までは贈与税が非課税となる。
【 】内に入る金額はいくらか?
選択肢は以下のとおり
- 1,000万円
- 1,500万円
- 2,000万円
500万円刻みでいやらしいですね〜。
これは教育資金がどのくらいかかるのか把握していれば、なんとなくですがイメージがつきそうです。
でも、この問題が初見だった時の私は、教育資金についての金額感がありませんでした。
テキトーに選んで玉砕したわけです。

まぁ、教育資金を知るいいきっかけになったとポジティブに捉えましょう❗️笑
それでは正解を確認しましょう‼️
✅ 正解と解説の要点

「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税」の適用を受けた場合、受贈者1人につき【いくら?】までは贈与税が非課税となる。
【 】内に入る金額はいくらか?
→正解:1,500万円
正解は1,500万円でした。
ということは、一般家庭の教育費はだいたいこのくらいで収まるということでしょうか。
それとも別の要件が絡むのか・・・?
1,500万円の理由についても書いていますので、ご確認いただけたらと思います。
まずはポイント解説です。
✅️ポイント解説
- 正解:1,500万円
- この制度では、祖父母や両親(直系尊属)から、子どもや孫など(受贈者)が教育資金の贈与を受けると、1人あたり1,500万円までは贈与税がかかりません。
- ただし、「教育資金」として使うことが前提です。
- 学校などに支払う授業料や入学金、塾の費用なども対象となりますが、使い道によっては非課税対象外になるケースもあります。
🔍 深掘り考察!!
今回は、以下の点について解説していきたいと思います。
- 「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税」ってどんな制度?
→「おじいちゃん・おばあちゃんやお父さん・お母さんから、子どもや孫の『教育のお金』をもらうときに、ある金額までなら贈与税がかからない制度」のことです。 - 上限金額はなんで1500万円なの?
→国が「教育にかかるお金ってこれくらい必要だよね」という目安をもとに決められています。 - 教育資金に使ったという証明はどうするの?
→教育資金用の口座を作り、領収書を管理しておく必要があります。
「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税」ってどんな制度?

「おじいちゃん・おばあちゃんやお父さん・お母さんから、子どもや孫の“教育のお金”をもらうときに、ある金額までなら贈与税がかからない制度」のことです。

ちょっと難しそうに聞こえますが、順番にかみ砕いていきましょう。
🏫 1. 「直系尊属」ってだれのこと?
「直系尊属(ちょっけいそんぞく)」とは、自分より上の世代の人のことをいいます。
- 例)父・母
- 例)祖父・祖母
つまり「親」や「祖父母」など、まっすぐ上の世代の家族が対象です。
叔父さんや叔母さんなどは入らないので注意です!
💰 2. どういうときに使える制度?
この制度は、教育のためにお金が必要なときに使える制度です。
たとえば、こんなケースです👇
📖 具体例
- 高校に入学する孫のために、おじいちゃんが300万円をプレゼント🎁
- そのお金は「授業料」や「入学金」として使う予定です。
- このとき、「教育資金の一括贈与の非課税制度」を使えば、贈与税がかかりません。
📊 3. いくらまでなら非課税なの?

この制度では、受け取る人(=受贈者)1人につき、
👉 最大1,500万円までの贈与が非課税になります。
つまり、
- おじいちゃんが孫Aに1,000万円
- おばあちゃんが孫Bに1,500万円
といった贈与をしても、教育資金の目的であれば贈与税がかからないということです。
📝 4. お金の使い道にはルールがある!
ただし、なんでも自由に使えるわけではありません。
非課税になるのは「教育資金」として使った分だけです。
たとえば👇
| 対象になる | 対象にならない |
|---|---|
| 授業料 | ゲーム機の購入 |
| 入学金 | 遊園地のチケット |
| 塾・予備校代 | 旅行代金 |
🏦 5. ちゃんと「金融機関」で手続きが必要

制度を使うためには、お金を受け取るだけではなく、金融機関(銀行など)を通じて手続きする必要があります。
- 贈与契約を結ぶ
- 教育資金口座をつくる
- 領収書などで「教育に使った証明」を残す
こういったステップを踏むことで、はじめて「非課税」が認められます。
🚨 6. 使いきれなかった分は課税されることも!
もしも1,500万円のうち、教育に使いきれなかった分が残っていたら…
その残りは贈与税の対象になる可能性があります。
たとえば👇
- 1,500万円贈与 → 1,000万円だけ使った
- 500万円残っている → その分は贈与税がかかることがある
なので、きちんと教育のために使いきることがポイントです!
✨ 教育資金一括贈与の非課税制度_まとめ
- 「直系尊属」は親や祖父母のこと
- 教育資金としてもらうお金は、1人につき1,500万円まで贈与税がかからない
- 授業料や入学金など、教育目的に限られる
- 銀行などでの手続きが必要
- 使いきれなかった分は課税対象になることもある
🧭 イメージでいうと…
「子どもや孫の未来のために、教育専用のお財布をつくって、おじいちゃんやおばあちゃんが先にお金を入れておく」ような制度です‼️
この制度は、FP3級でもよく出るテーマなので、
- 「直系尊属」
- 「教育資金」
- 「1,500万円」
この3つはセットで覚えておくと安心です!
上限金額はなんで1500万円なの?

「なぜ上限が 1,500万円 なのか?」というのは、FP試験だけでなく、制度の背景を理解するうえでもとても大事なポイントなんです。
この数字は、国が
「教育にかかるお金ってこれくらい必要だよね」
という目安をもとに決められています。

イメージしやすいように、順番に説明します。
🎓 1. 教育にはたくさんのお金がかかる
まず、日本では「子ども1人を大学まで進学させる」には、かなり大きなお金が必要です。
文部科学省などのデータによると👇
- 幼稚園〜高校まで(私立中心):約500万円〜800万円
- 大学4年間(私立の場合):約500万円〜800万円
全部合わせると、1,000万円以上になることも珍しくありません💰
🧮 2. 1,500万円というのは「平均+余裕分」

もちろん、進学先によって金額は変わります。
- 公立ばかりなら、もう少し安く済む
- 私立・医大などだともっと高くなる
国はこの制度を作るときに、
- 「多くの家庭で十分に教育資金をまかなえる金額」
- 「裕福な人だけが得しないようにする上限」
この2つのバランスを考えました。

その結果として決まったのが……1人あたり 1,500万円 です!
🏫 3. たとえばこんなイメージ👇
| 学校区分 | 必要なお金の目安(私立中心) |
|---|---|
| 幼稚園〜高校 | 約700万円 |
| 大学4年間 | 約700万円 |
| 合計 | 約1,400万円 |
ここに少し余裕を持たせて
「 1,500万円 までなら非課税にしよう」
というわけです!
🧓 4. 「相続対策」の意味もある
この制度にはもうひとつ、おじいちゃん・おばあちゃんの資産を早めに次の世代へ移すという目的もあります。
本来、お金をあげると「贈与税」という税金がかかりますが、
「教育のためなら税金をかけずにあげてもいいですよ」
という仕組みです。
ただし、あまりにも大きい金額だと
- お金持ちだけが得してしまう
- 相続税を逃れるために悪用される
といった問題も出てきます。
そのため、上限を1,500万円とすることで、
- 教育資金としては十分
- 不公平になりすぎない
ように調整されているのです。
📝 5. まとめ
- 教育費は、1人あたり1,000万円以上かかることがある
- 1,500万円という金額は「教育費の平均+余裕分」
- 大きすぎる贈与は相続税の逃れになるため、上限がある
- 教育のためなら税金をかけずに資産を移せる制度
🌟 たとえるなら…
おじいちゃんが孫の教育のために「教育専用の財布」にお金を入れるとき、
「この財布は1,500万円までOKですよ」というルールを国が決めている感じです👛✨
教育資金に使ったという証明はどうするの?

「教育資金の一括贈与の非課税制度」は、「教育のために使った」という証明がとても大事なポイントです。
なぜなら、ただお金をもらっただけでは「本当に教育のために使ったのか」がわからないからです。
この証明がちゃんとできないと、非課税が認められずに贈与税がかかってしまうこともあります⚠️
では、どうやって証明するのか?

学生にもわかるように、ステップごとに説明します。
🏦 1. 教育資金専用の「口座」をつくる
まず、おじいちゃんやおばあちゃん(=直系尊属)からもらうとき、
普通の口座ではなく「教育資金専用の口座」を金融機関(銀行など)に作ります。
この口座は、もらったお金をいったん預けて、そこから教育費を払うためのものです💰
👉 つまり「教育のお財布」を銀行につくるイメージです!
🧾 2. お金を使ったら「領収書」を残す!

次に大事なのが、使った証拠です。
学校や塾、習い事などでお金を払ったときに出る👇
- 領収書(りょうしゅうしょ)
- レシート
- 請求書
などを、ちゃんと取っておく必要があります。
📖 具体例
- 孫の大学の授業料 50万円 → 銀行の教育資金口座から振り込み
- 学校から発行された「授業料の領収書」を保管
→ これが「教育資金として使いました」という証明になるわけです💡
📤 3. 領収書は銀行に「提出」または「提示」する
この制度では、教育資金を管理している金融機関に領収書を出す(見せる)ことが義務になっています。
- 金融機関が「ちゃんと教育に使われたか」をチェック
- 記録として残す
こうすることで、税務署に「このお金は教育資金です」と証明できるようになります。
⏳ 4. 証明はあとからチェックされることもある!

税務署(ぜいむしょ)は、あとから
「このお金、ほんとに教育資金に使われた?」
と確認することがあります。
そのときに領収書や記録がちゃんと残っていれば安心です👌
逆に、証明できないと贈与税の対象になってしまうこともあります⚠️
📌 5. よくある使い方の流れ(イメージ)
- おじいちゃんが孫のために300万円を贈与
- 教育資金専用の口座に入金
- 学校に授業料を払う
- 学校の領収書をもらう
- 領収書を銀行に提出して記録
→ これで「ちゃんと教育に使いました」という証明が完成です✨
📝 教育に使った証明_まとめ
- お金をもらっただけではダメ。証明が必要!
- 教育資金専用の口座をつくって管理する
- 領収書やレシートはしっかり取っておく
- 金融機関に提出して記録を残す
- 証明がないと、あとで贈与税がかかることもある⚠️
🌟 たとえるなら…
「遠足のおこづかいをお母さんにもらって、何に使ったかレシートで報告する」ようなイメージです🎒🍱
ちゃんと証拠を残すことで、「きちんと使いました!」と説明できるんですね!
まとめ・今回の学び
- 「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税」ってどんな制度?
→「おじいちゃん・おばあちゃんやお父さん・お母さんから、子どもや孫の『教育のお金』をもらうときに、ある金額までなら贈与税がかからない制度」のことです。
→金融機関での手続きが必要なので、事前に確認が必要ですね。 - 上限金額はなんで1500万円なの?
→国が「教育にかかるお金ってこれくらい必要だよね」という目安をもとに決められています。
→お金持ちの方だけが得してしまわないよう(制度の悪用を防止)配慮された金額となっています。 - 教育資金に使ったという証明はどうするの?
→教育資金用の口座を作り、領収書を管理しておく必要があります。
→証明がないと、後で贈与税がかかることがあるので要注意です。
今回は「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税」制度について解説しました。
上限金額や教育資金に使った証明方法が理解できたのではないでしょうか。
しかし、私の周りでこの制度を使っているというのは聞いたことがありません。
お父さんやお母さんから、わざわざ贈与という形で貰っているという人は少ないのではないでしょうか?
「祖父母からの贈与」されるケースなら、あるかもしれませんね。

こういう機会があるときは、ぜひ活用しましょう‼️
続いて、次回予告です。
次回予告:贈与税の基礎控除額

今回のテーマでは「教育資金の一括贈与」の非課税制度について学びました。
贈与税の世界では、
「誰から・いくら・どのように」
贈与を受けるかによって、課税のルールが大きく変わるのがポイントです。
次回は、よくある誤解ポイントである
「贈与者が複数の場合の基礎控除額」
についてチェックしていきます!
子が同一年中に父と母のそれぞれから贈与を受けた場合、その年分の暦年課税による贈与税額の計算上、課税価格から控除する基礎控除額は、最高で220万円である。
◯か✗か?
一見、「2人からもらったなら220万円控除できるのでは?」と思いがちですが……
実はココにも大事なルールがあります。

次回もわかりやすく丁寧に解説しますので、お楽しみに✨


コメント