今回の分野:資産計算で使う6つの係数(ライフプランニング)
FP3級のライフプランニング分野を勉強していて、最初につまずいたのがこの「6つの係数」でした。
問題集にはよく出てくるけど、「とりあえず数字を表にあてはめて終わり」では、何をしているのかピンときませんでした。
そこで今回は、この内容をわかりやすく整理してみました。

問題文の紹介:要約
- 15年で900万円を用意する。
- 毎年均等積立。
- 利率(年率)1.0%で複利運用。
- 必要となる積立金額は?
与えられた係数は以下の通り。
- 現価係数 :0.8613
- 資本回収係数:0.0721
- 減債基金係数:0.0621

最初は全然わかりませんでした。
当てずっぽうで選んだら間違えた問題です。
答えを見ると、900万にどれかの係数をかけたら、その答えの選択肢と合致しました。
回答に書いてあるとおりに掛け算をして求める、というふうに覚えることもできます。でも、とりあえず正解することはできるけど、理解はできない。

ただ覚える・・・
それでは意味はないので、もう少し掘り下げていきましょう。
正解と解説の要点:

掘り下げる前に、まずは正解の解説を確認しましょう。
まず整理。「6つの係数」って何をするもの?
かんたんに言えば、「お金の今の価値と、未来の価値をすばやく計算できる便利な数値」です。
名前 | 何を計算するか |
---|---|
終価係数 | 現在のお金が将来いくらになるか |
現価係数 | 将来のお金の今いくら必要か |
年金終価係数 | 毎年積み立てたら将来いくらになるか |
年金現価係数 | 将来定額でもらえるお金ために今いくら必要か |
減債基金係数 | 将来の一定額を貯めるために今いくらずつ積立? |
資本回収係数 | 今あるお金を分割払い(複利運用)で一定期間で取り崩すには? |

現在のお金を黄色で、将来のお金を青色でマーキングしてみました。
見やすいかな?
これらは「年利◯%で◯年間」などの条件があれば、すぐに使える係数が表になっています。
これをかけるだけで計算できる、超便利なモノなんです。
解答法の確認

「15年で900万円をためたい」とします。
そのために、毎年同じ金額を積み立てていきます。
利率(年に1%)で、ためたお金はふえていく(複利運用といいます)。
さて、毎年いくらずつ積み立てたら、15年後に900万円になるでしょうか?
ヒントとして、次の数字(係数)が出てきます:
- 現価係数:0.8613
- 資本回収係数:0.0721
- 減債基金係数:0.0621
■ 使用する係数:
このケースでは「減債基金係数(減債係数)」を使います。
減債基金係数ってなに?
たとえば「○年後にこの金額が必要!」というときに、
「じゃあ、毎年いくらずつためればいいかな?」というのを計算してくれる数字です。
- 金利(利子)が高いほど、少ないお金で目標に届く
- 年数が長いほど、積立額は少なくてすむ
つまり、「時間」と「利率(ふえる力)」をうまく使えば、お金の負担は軽くなるということです!

■ 計算式:
年の積立額=目標金額×減債基金係数
減債基金係数(15年・1.0%)の値は
👉 0.0621
※ 係数は試験で与えられるか、係数表を使います。
■ 実際の計算:
900万円×0.0621=558,900円(毎年)
年間の積立額は 約55万8,900円 です。
深堀り考察!!:
減債基金係数:どうして0.0621なのか?
公式(数学的定義)

実際に計算してみる

これは、900万円を15年後に用意するためには、年利1.0%の複利で運用しながら、毎年900万円の約6.21%(558,900円)ずつ積み立てればよい、ということを表しています。
イメージしやすくするポイント
- 金利(利子)が高いほど、少ないお金で目標に届く
- 年数が長いほど、積立額は少なくてすむ

💡そもそも「金利(利子)」ってなに?
お金を銀行などにあずけたり、運用したりすると、お礼として「利子(りし)」がついてお金が少しずつふえていきます。
たとえば:
- 100円を金利1%で1年間預けたら、1円ふえて101円になります。
- 金利が5%なら、同じ100円でも1年で5円ふえるので105円になります。
💰じゃあ、どうして「金利が高いと少ないお金で目標に届く」のか?
たとえば、15年後に900万円が必要だとします。
そのために毎年積み立てるとき…
【金利が低い(1%)場合】
お金があまり増えないので、自分でたくさん積み立てないといけない。
→ 毎年約55万8,900円ずつ積み立てる必要があります。
【金利が高い(5%)場合】
ふえる力が強いので、自分で積み立てる金額が少なくても足りる。
→ 毎年の積立額はもっと少なくてすむ!(※たとえば、約44万円くらい)

まとめ・今回の学び:
正直、「係数を丸暗記する」だけではすぐ忘れます。
でも、「どんな場面で、何を計算したいのか」を意識しながら学ぶと、定着度が段違い。
このブログでは、こうしたつまずきやすい知識を1つずつ“自分の言葉”で解きほぐしていきます。
次回は「ファイナンシャルプランナーのあるべき姿とは?」という点を深堀りしていきます。
次回予告:ファイナンシャルプランナーのあるべき姿とは?
ファイナンシャルプランナーといえば、お金のプロ!というイメージはありますが、具体的な内容って把握されていますか?
次回は「ファイナンシャルプランナーのあるべき姿とは?」について解説していこうと思います。

よろしくお願いします^_^
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