「ドルに替えるときのレートって、どれを見ればいいの?」
そんな疑問を持ったことはありませんか?
外貨預金をするときに使われる為替レートには、「TTM」「TTS」「TTB」など、見慣れないアルファベットが並びます。
今回は「外貨預金の預入時に適用されるレートはTTBである?」という問題を通じて、外貨取引の基本を一緒に学びましょう!
⭐️この記事を読んで得られる知識は、以下の2点です。
- 外貨預金って何?
- 為替レートの種類:TTM、TTS、TTBとは何か?
📘 今回の分野:金融資産運用/外貨建て金融商品
今回学ぶ範囲は、金融資産運用の外貨建て金融商品についてです。
外貨預金や為替レートなど、金融商品を扱う際の基本的な知識に関する問題です。
しかし、この範囲の用語については普段の生活の中で聞くことのないものばかり。
一つ一つ紐解いていきます。
❓️ 問題文の紹介
外貨預金の預入時に、預金者が円貨を外貨に換える際に適用される為替レートは、預入金融機関が提示するTTBであるか?
BはBuyですが、”だれが?”買うのか、という点を理解していないと間違えてしまいます。

・・・ええ、間違えました。
正解を確認しましょう☺️
✅ 正解と解説の要点
外貨預金の預入時に、預金者が円貨を外貨に換える際に適用される為替レートは、預入金融機関が提示するTTBであるか?
正解:✘です。
そもそも外貨建て商品が何なのか、どういう仕組みなのかも踏まえて、正確な知識が必要です。
それに加えてTTM、TTS、TTBそれぞれの意味を確認していきましょう。
✅️ポイント解説

TTB(Telegraphic Transfer Buying rate)は、銀行が外貨を買うときのレートです。
つまり、お客さんが外貨を銀行に売るときに使われます。
一方で、預金者が円を外貨に換えて外貨預金するときは、
銀行は「外貨を売っている」立場になります。
そのため、適用されるレートは TTS(Telegraphic Transfer Selling rate)です。
🔍 深掘り考察!!
今回は、以下の点について解説していきたいと思います。
- 外貨預金って何?
- 為替レートの種類:TTM、TTS、TTBとは何か?
外貨預金って何?
外貨預金とは、円ではなく外国のお金(外貨)で預ける預金のことです。
💡 例を挙げると…
たとえば、アメリカの「ドル」や、ヨーロッパの「ユーロ」などでお金を預けることができます。
銀行に行って、
「1万円分をドルに替えて、外貨預金として預けたいです」
というと、銀行がその日のレートでドルに換えて、ドルのまま預かってくれます。
💰なにがいいの?
日本円での預金に比べて、金利が高い場合があるので、
「円よりも増えるかも!」と期待して利用されます。
⚠️でも注意点もある!
外貨預金は「為替レート」の影響を受けるので、損をすることもあるんです。
たとえば…
- 預けたとき:1ドル=100円 → 100ドル預けた(=1万円)
- 引き出すとき:1ドル=90円 → 90円 × 100ドル = 9,000円に…
円高になると、損してしまう可能性があるのです。
📝外貨預金について まとめると…
特徴 | 内容 |
---|---|
通貨 | 外国のお金で預ける(ドル、ユーロなど) |
メリット | 金利が高めのことが多い |
デメリット | 為替の変動で損することもある |
向いている人 | 為替の仕組みに関心がある人、リスクを理解している人 |
為替レートの種類:TTM、TTS、TTBとは何か?
為替レートには主に3つの種類があり、それぞれどの立場の取引かによって使い分けられます。
🪙 為替レートの3つの種類とは?
為替レートの種類 | 読み方 | いつ使う? | 銀行の立場 | 数字の特徴 |
---|---|---|---|---|
TTS | ティー・ティー・エス(売相場) | 円を外貨に両替する時 | 銀行が外貨を売る | 一番高い |
TTB | ティー・ティー・ビー(買相場) | 外貨を円に戻す時 | 銀行が外貨を買う | 一番安い |
TTM | ティー・ティー・エム(仲値) | 基準となる平均レート | TTSとTTBの真ん中 | 中間 |
💡 旅行の例でたとえると

✈️ TTS(銀行が外貨を「売る」=あなたが「買う」)
旅行前に円をドルに替えるときのレート
→ 1ドル=150円(←銀行は高めに設定)
💼 TTB(銀行が外貨を「買う」=あなたが「売る」)
帰国して余ったドルを円に戻すときのレート
→ 1ドル=145円(←銀行は安めに設定)
🧮 TTM(基準レート・仲値)
銀行が公表する基準
→ 1ドル=147.5円(TTSとTTBの平均)
✅ 為替レートのまとめ:だれが得してる?
銀行は、TTSで高く売り、TTBで安く買うことで、差額(スプレッド)を利益にしています。
あなたが両替をするときは:
- 円→外貨(TTS)→ 高く買わされる
- 外貨→円(TTB)→ 安く売らされる

なので、為替レートの種類を知っておくことは、ムダなお金を減らす第一歩!なのです。
まとめ・今回の学び
- 外貨預金の預入時は、TTSレートが適用される。
- TTSは、銀行が外貨を売るときのレート。
- TTBは、銀行が外貨を買うときのレート。
- TTMは、TTSとTTBの中間レート(参考値)。
💡外貨預金をするなら、為替レートのしくみをきちんと理解しておきたいですね!
次回予告:外貨定期預金の為替差益の処理について
「外貨定期預金で利益が出たら、税金はどうなるの?」
為替予約をしていなかった外貨定期預金が満期を迎え、円に戻したときに為替差益が発生したら…その利益はどんな“所得”として扱われるのでしょうか?
所得税の分類や、総合課税になるかどうかなど、ちょっとややこしいこのテーマを、次回はスッキリ解説します!
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