【不動産投資】投資総額1億円で利回りは何%?純利回り(NOI利回り)の計算を徹底解説!_間違いから学ぶFP3級_第70回

FP

不動産投資を学ぶときに必ず出てくるのが「利回り」という言葉です。

利回りは投資の成果を測る大切な指標であり、数字をどう計算するかによって意味が変わります。

今回は「純利回り(NOI利回り)」について、実際の問題を通して考えていきましょう。

⭐️この記事を読んで得られる知識は、以下の3点です。

  • NOI利回りとはなにか?
    収入から必要な経費を引いた後に残る“実際の利益” を表します。
  • 表面利回りとはなにか?
    年間の収入を投資額で割っただけのシンプルな数字のことです。
  • NOI利回りと表面利回りの違い。どのように使い分けるか?
    表面利回り:不動産を探すときに「ざっくり収益性を比べるため」に使います。
     NOI利回り:実際に買うかどうか判断するときに「本当に残るお金」を考えるために使います。

📘 今回の分野:不動産の有効活用と投資分析

今回学ぶ範囲は、不動産の有効活用と投資分析になります。

特に、不動産投資・利回り計算(収益不動産の評価)に関わる、表面利回りやNOI利回りについて詳しく解説していきたいと思います。

投資を経験した方でないとなかなか聞き馴染みのない単語なのではないでしょうか。

私もこの勉強をしていて初めて知りました。

こいちろ
こいちろ

一緒に勉強して、賢くなりましょう‼️笑

❓️ 問題文の紹介

問題文の要約

投資総額1億円で購入した賃貸用不動産の年間収入の合計額が1,000万円、年間費用の合計額が350万円である場合、この投資の純利回り(NOI利回り)は、【何%?】である。

【 】内に入る数値はいくらか?

さて、この問題は純利回り(NOI利回り)を問われているわけですが、NOI利回りはどういったものなのか把握しているでしょうか。

『純利回り』と和訳はされていますが、言葉の意味をしっかり理解しておきたいですよね。

今となっては理解しているから言えるんですが、

一番最初になんで間違えたんだろう。

と不思議に思っています。

問題文を読み間違えたのかもしれません。

焦らず、ゆっくりと読んで、問題をときたいですね。

そういう場合は「問題を解くこと」というより、「こなす(=消化する)」ことが目的になっていることが多いです。

こいちろ
こいちろ

問題を「こなす」のは、記憶の定着に繋がらない

と、個人的には思っています。

しっかり理解して学びたいですね。

✅ 正解と解説の要点

問題文の要約

投資総額1億円で購入した賃貸用不動産の年間収入の合計額が1,000万円、年間費用の合計額が350万円である場合、この投資の純利回り(NOI利回り)は、【何%?】である。

【 】内に入る数値はいくらか?

→正解:6.5%

正解は6.5%でした。

「いくらもうかったのか」が問われています。

こいちろ
こいちろ

「収入」から経費を差し引いて出た金額が「投資金額」の何割にあたるかを求めればいいですね。

ポイント解説でひとつずつ噛み砕きながら見ていきましょう‼️

✅️ポイント解説

  • 純利回り(NOI利回り)は、「年間収入 − 年間費用」を「投資総額」で割って求めます。
  • 年間収入 1,000万円 − 年間費用 350万円 = 純収益 650万円
  • 650万円 ÷ 1億円 × 100 = 6.5%

→ このように、費用を引いた実際の手残りを基準にするので「純利回り」と呼ばれます。


🔍 深掘り考察!!

今回は、以下の点について解説していきたいと思います。

  • NOI利回りとはなにか?
    収入から必要な経費を引いた後に残る“実際の利益” を表します。
  • 表面利回りとはなにか?
    年間の収入を投資額で割っただけのシンプルな数字のことです。
  • NOI利回りと表面利回りの違い。どのように使い分けるか?
    表面利回り:不動産を探すときに「ざっくり収益性を比べるため」に使います。
     NOI利回り:実際に買うかどうか判断するときに「本当に残るお金」を考えるために使います。

NOI利回りとはなにか?

「NOI(Net Operating Income)」とは、日本語でいうと「純収益(じゅんしゅうえき)」のことです。

つまり 収入から必要な経費を引いた後に残る“実際の利益” を表します。

NOI利回りは、この「純収益」が投資した金額に対してどれくらいの割合になるのかを示す指標です。

式にすると、

NOI利回り=(年間の収入 − 年間の費用)÷ 投資総額 × 100

となります。


どうして必要なの?

例えば、お小遣い帳で考えてみましょう。

  • 毎月のお小遣い:1,000円
  • でも、ジュース代やお菓子代に300円使ってしまう
  • 残りの手取りは700円

このとき「もらったお小遣い全体(1,000円)」だけ見て

「いっぱいある!」と考えるのは危険です。

こいちろ
こいちろ

実際に自由に使えるのは「700円」だけだからです。

不動産投資でも同じで、「家賃収入」という大きな数字だけ見ても意味がなく、経費を引いた実際の残り(=NOI)を見ることが大事です。


具体例でイメージ

例)1億円でマンションを買って、家賃収入が年間1,000万円。

  • 管理費や修繕費、固定資産税などの費用が350万円かかる
  • 残りの純収益は 1,000万円 − 350万円 = 650万円
  • これを投資額1億円で割ると
    650万円 ÷ 1億円 × 100 = 6.5%
こいちろ
こいちろ

つまり、この投資のNOI利回りは「6.5%」ということになります。


NOI利回り_ポイントまとめ

  • NOI利回りは「投資で本当に残るお金の割合」を示すもの
  • 表面利回り(収入 ÷ 投資額)よりも現実的
  • 投資の判断には「NOI利回り」を見る方が安心

イメージでいうと、

表面利回りは「おこづかい帳の収入欄だけ」

NOI利回りは「収入−支出を差し引いた残高欄」

と考えると分かりやすいです。


表面利回りとはなにか?

「表面利回り」とは、不動産投資の利回りのひとつで、年間の収入を投資額で割っただけのシンプルな数字のことです。

式にするとこうなります:

表面利回り = 年間収入 ÷ 投資総額 × 100

こいちろ
こいちろ

ポイントは「経費を引いていない」ということです。


身近な例で考えてみよう

たとえば、お小遣い帳の「収入欄」だけを見て計算するイメージです。

  • 毎月のお小遣い:1,000円
  • お菓子やジュースにいくら使ったかは考えない
  • ただ「1,000円もらえてるから、収入は1,000円!」と見るだけ

つまり、「もらった額」だけを基準にしているのが表面利回りです。


不動産の具体例

例)1億円でアパートを買って、年間の家賃収入が1,000万円あるとします。

  • 表面利回り = 1,000万円 ÷ 1億円 × 100
  • = 10%

これが「表面利回り10%」という数字の意味です。


でも注意点もある

表面利回りは見た目はわかりやすいのですが、実際の投資の参考にはなりにくい面があります。

なぜなら、修繕費・管理費・税金などの費用を考えていないからです。

広告などで「表面利回り10%!」と書かれていても、費用を引いたあとの「手残り」がどれくらいかは別問題なのです。


ポイントまとめ

  • 表面利回りは「収入 ÷ 投資額」で計算する単純な数字
  • 経費を無視しているため「見かけの利回り」とも呼ばれる
  • 投資判断には便利だけど、実際の手取り(純利回り)とは違う

イメージでいうと、

表面利回りは「給料の額面(手取り前)」

NOI利回りは「手取り額」

みたいな関係です。


NOI利回りと表面利回りの違い。どのように使い分けるか?

まずはおさらい

  • 表面利回り:年間収入 ÷ 投資額 × 100
    → 経費を引かない「見かけの利回り」
  • NOI利回り: (年間収入 − 年間費用) ÷ 投資額 × 100
    → 経費を引いた「実際の手取りに近い利回り」

身近な例で考える

学校のお小遣いを例にしましょう。

  • 毎月のお小遣い:1,000円
  • でも、お菓子や文房具に300円は必ず使ってしまう

このとき:

  • 表面利回り → 「1,000円もらってる!」と収入だけ見る考え方
  • NOI利回り → 「実際に自由に使えるのは700円」と残りを基準にする考え方
こいちろ
こいちろ

どちらも「お金の見方」ですが、

表面利回りは額面の収入
NOI利回りは手取り収入

に近いですね。


不動産投資の具体例

1億円でマンションを買って、年間家賃収入が1,000万円のケース。

  • 表面利回り = 1,000万円 ÷ 1億円 × 100 = 10%
  • NOI利回り(経費350万円かかる場合)= (1,000万 − 350万) ÷ 1億円 × 100 = 6.5%

見た目は10%でも、実際には6.5%しか残らないことがわかります。


どう使い分けるの?

  • 表面利回り
    → 不動産を探しているときに「ざっくり収益性を比べるため」に使います。
    → 不動産広告や比較資料によく出てきます。
  • NOI利回り
    → 実際に買うかどうか判断するときに「本当に残るお金」を考えるために使います。
    → 実際の投資判断ではこっちが重要です。

NOI利回りと表面利回り比較_ポイントまとめ

  • 表面利回りは「見かけの数字」=給料の額面
  • NOI利回りは「現実の数字」=給料の手取り
  • 物件探しは表面利回り、購入判断はNOI利回りで見るのが基本

イメージでいうと、

表面利回りは、『パッケージに書かれたお菓子の写真』
NOI利回りは、『実際に袋を開けてみた中身の量』みたいな感じです。

こいちろ
こいちろ

見た目と実際はけっこう違うんですね。


まとめ・今回の学び

  • NOI利回りとはなにか?
    収入から必要な経費を引いた後に残る“実際の利益” を表します。
     →投資の判断には「NOI利回り」を見る方が安心
  • 表面利回りとはなにか?
    年間の収入を投資額で割っただけのシンプルな数字のことです。
     →「もらった額」だけを基準にしているのが表面利回りです。
  • NOI利回りと表面利回りの違い。どのように使い分けるか?
    表面利回り:不動産を探すときに「ざっくり収益性を比べるため」に使います。
     NOI利回り:実際に買うかどうか判断するときに「本当に残るお金」を考えるために使います。
     →物件探しは表面利回り、購入判断はNOI利回りで見るのが基本です。

今回は、NOI利回り・表面利回り、及びその違いについて解説しました。

具体例も色々と提示して解説したので、イメージはついたのではないでしょうか。

この記事が不動産、またはFPの勉強の一助になれば、こちらとしても嬉しい限りです。

こいちろ
こいちろ

これからもお金の知識に係る内容を記事にしていきますので、よろしければまた見に来てください。😁

次回予告:土地の有効活用

不動産を活用して収益を得る方法はさまざまあります。

その中でも、土地所有者と事業会社が協力して進める「ある特有の手法」が試験でも問われやすいポイントです。

次回は、土地所有者が入居予定の事業会社から建設資金を借りて、その要望に沿った店舗などを建て、完成後に事業会社へ貸し出す仕組みについて取り上げます。

この手法は「土地の有効活用」の代表例のひとつで、専門用語で【何?】と呼ばれるでしょうか?

ぜひ一緒に考えてみましょう。


コメント

タイトルとURLをコピーしました