間違いから学ぶFP3級_第17回_保険料の内訳を知って安心!「付加保険料」の正しい理解!

FP

生命保険の保険料は、ただの「支払い」ではなく、その中にはいくつかの意味を持った費用が含まれています。

その中の一つが「付加保険料」。

今回は、生命保険の保険料の仕組みの中でも、少し混乱しやすい「付加保険料」についての問題を取り上げ、正解の根拠と背景を深掘りします!

今回の分野:

今回取り上げる範囲は、リスク管理分野における生命保険のしくみと保険料の構成(金融・年金分野)です。

問題文の紹介:

問題文の要約

生命保険の保険料のうち、保険会社が保険契約を維持・管理するための費用に充当される付加保険料は、予定死亡率および予定利率に基づいて計算される。

◯か✗か?

わかりやすくするためにキーワードだけ抜き出しましょう。

「付加保険料」「予定死亡率」「予定利率」

問われているのは、「付加保険料」を計算するうえで、「予定死亡率」「予定利率」が影響を与えているか?

ということですね。

こいちろ
こいちろ

・・・はい、間違えました。
「付加保険料」の意味が何なのか覚えてなかったのが敗因かと。

正解を確認しましょう!

正解と解説の要点:

問題文の要約

生命保険の保険料のうち、保険会社が保険契約を維持・管理するための費用に充当される付加保険料は、予定死亡率および予定利率に基づいて計算される。

◯か✗か? 正解:✗

こいちろ
こいちろ

正解は✗でしたね。
ポイント解説を見て理解を深めましょう!

✅️ポイント解説

生命保険の保険料は、大きく次の3つの要素から構成されます:

  1. 純保険料(じゅんほけんりょう)
     → 保険金の支払いに備える部分。
     → 予定死亡率・予定利率などを元に計算されます。
  2. 付加保険料(ふかほけんりょう)
     → 保険会社の事務費や人件費、営業活動費用などに使われる。
     → 予定死亡率や予定利率とは関係なく、各社の実際の経費などを元に設定。
       予定事業費率から計算。

つまり、問題文のように「予定死亡率および予定利率に基づいて計算される」と言ってしまうと誤りです。


深掘り考察!!:

「付加保険料」って、わかりにくい言葉ですが、ざっくり言えば【保険会社の運営コスト分】です。

なぜ予定死亡率や予定利率とは関係ないの?

  • 予定死亡率・予定利率は「保険金の支払いを見積もる」ためのもので、これは純保険料を計算する基準です。
  • 一方、付加保険料は「営業・管理・事務などのコスト」にあたるので、会社ごと・商品ごとに独自に設定されます。

たとえるなら…

スーパーでジュースを買うとき、「ジュース本体の原価(=純保険料)」と、「お店の運営費や人件費(=付加保険料)」があるようなもの。

だから、予定死亡率などの“数理的な基準”からは付加保険料は計算されないのです。

🎯 意図:なぜ付加保険料があるのか?

保険会社がサービスを提供するには、当然ながら運営にお金がかかります。たとえば:

  • 保険契約を結ぶための営業費用
  • お客様の保険を管理・更新するための事務手続きの費用
  • 保険金請求の審査や支払い業務
  • サポートセンターの人件費システムの運用コスト など

これらの運営コストをまかなうために、保険料の一部として「付加保険料」が必要なのです。

🏛 背景:なぜ予定死亡率・利率を使わないのか?

保険のお金(=保険料)には、いくつかのパーツがあります。

その中でも「純保険料」は、
「何歳の人がどのくらいの確率で亡くなるか」や「お金のふえる速さ(利息)」など、
【しっかりした計算ルール(=保険数理)】を使って、きっちり決まっています。

一方、「付加保険料」は、
たとえば「どれくらい人を雇ってるか」「コマーシャルにどれだけお金かけてるか」みたいに、
保険会社のやり方によってバラバラなんです。

だから、「付加保険料」は、きっちり計算式で出せるものではなくて、
その会社の考え方や運営のしかたによって変わるんです。


まとめ・今回の学び:

  • 生命保険の保険料は「純保険料」と「付加保険料」でできている。
  • 純保険料は予定死亡率や予定利率などに基づいて計算される。
  • 付加保険料は保険会社の運営コストに充てられ、予定死亡率や予定利率とは関係ない!

次回予告:予定利率と保険の新規契約の保険料の関係?

「予定利率が上がると、保険料は安くなるの?」

ニュースなどで「予定利率の引き上げ」が話題になることがありますが、
それが生命保険の保険料にどう関係するのか、ご存じでしょうか?

実は予定利率が上がると、新しく保険に加入する際の保険料が安くなる可能性があります。

でも、なぜそうなるのか? そして、どんな保険に影響するのか?

気になるポイントを次回、しっかり解説していきます!

こいちろ
こいちろ

「今が保険の入りどき?」と感じている方も、ぜひチェックしてください!
お楽しみに😊

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