生命保険の仕組みは一見すると難しそうに感じますが、少しずつポイントを押さえていけば、きちんと理解できます。
今回は、よくある生命保険の形「定期保険特約付終身保険」の“更新”に関する疑問を取り上げます。
「同じ保障額なのに、更新したら保険料が上がるのはなぜ?」

そんな素朴な疑問を一緒に解き明かしていきましょう!
今回の分野:

今回取り上げる範囲は、リスク管理分野における生命保険の種類と契約についてです。
一言に保険と言っても、その種類は膨大です。
今回はそのうちの一つ「定期保険特約終身保険」の特徴について詳しく見ていきます。
問題文の紹介:
定期保険特約付終身保険では、定期保険特約の保険金額を同額で自動更新すると、更新後の保険料は、通常、更新前より安くなる。
◯か?✗か?
問題を解く鍵は、定期保険特約付終身保険とは何なのかを正しく理解すること。
また、その仕組みを把握しておかないと解けません。

定期保険特約付終身保険とは何なのか。その仕組みとは?
これらを丁寧に確認していきましょう。
その前に、まずは正解の確認です!
正解と解説の要点
定期保険特約付終身保険では、定期保険特約の保険金額を同額で自動更新すると、更新後の保険料は、通常、更新前より安くなる。
◯か?✗か?
→正解:✗ (高くなる)
✅ポイント解説:
なぜかというと、
- 保険料は基本的に【年齢が上がると高くなる】からです。
- 更新型の定期保険特約は、一定の契約期間(たとえば10年)が終わるたびに自動で更新されます。
- その際、保険料は更新時点の年齢・健康状態をもとに再計算されるため、年齢が上がっていればその分リスクが高まると見なされ、保険料も上がるのが一般的です。

深掘り考察!!
まずは、「定期保険」「終身保険」「特約」とは?
それぞれの言葉の定義を確認します。
🕒定期保険とは?
【決まった期間だけ入る保険】のことです。
たとえば、
「高校を卒業するまでの10年間だけ、もしものときにお金が出るようにしておきたい」
というときに使われます。
🔍もう少し具体的に言うと…
- 一定の年数だけ(たとえば10年や20年など)保障される保険
- その期間中に被保険者が亡くなった場合などに、家族に保険金(お金)が支払われる
- でも、期間がすぎると保障は終わります
→ つまり、「一生保障されるわけではない」
🧃たとえるなら…

定期保険は、自動販売機のドリンクを買う感じ。
- お金を払って1本のジュース(=一定期間の保障)を買う
- 飲み終わったら、また新しく買う(=更新する)
ずっと続けたいなら、そのたびにまたお金を払う必要があるんです。
🌳終身保険とは?
一生ずっと保障が続く保険のことです。
🔍どういう保険?
- 名前のとおり、「終身=一生涯」保障される保険。
- つまり、何歳で亡くなっても、必ず保険金(お金)が出るという仕組み。
🧃たとえるなら…

定期保険が「自動販売機で毎回ドリンクを買う」ものだとすると、
終身保険は「マイボトルを買って、おかわり自由」ようなイメージのもの。
- 最初にお金を払って加入すれば、ずっと保障される。
- 保険料を払い終わった後でも、保障はそのまま残ることがある!
📝 定期保険 vs 終身保険|やさしい比較表
比べるポイント | 🕒 定期保険 | 🌳 終身保険 |
---|---|---|
保障の期間 | 一定の期間だけ (10年・20年など) | 一生ずっと (亡くなるまで) |
保険金がもらえる時 | 契約している間に亡くなったとき | いつ亡くなっても、必ず保険金がもらえる |
保険料(月々払うお金) | 安め (更新すると高くなることも) | 高め (ずっと変わらないことが多い) |
満期(期限) | ある(期限が来たら終わり) | ない(ずっと続く) |
おもな目的 | 一時的な保障 (子どもが小さい間だけなど) | 将来の備え・家族へのお金 |
イメージ例 | ジュースを自動販売機で購入 | ジュースをマイボトルで購入(おかわり自由) |
💡簡単にまとめると…
- 定期保険:期限あり。安いけど、なくなる。
- 終身保険:ずっと続く。高いけど、必ずもらえる。
🧩「特約」ってなに?
「特約」は、保険にくっつける“追加オプション”のことです。


たとえば、ゲームを例に挙げて考えてみます。
🎮 ゲームで例えると…
ゲームで「基本キャラ」にアイテムをつけて強くするように、
保険の本体に「特約」をつけると、保障(守ってくれる内容)がふえるというイメージをしてもらえば、わかりやすいと思います。
- 「基本キャラ」=メインの保険(たとえば、終身保険)
- 「追加装備」=特約(病気の保障を追加したり、期間限定で守ってくれるもの)

📝いろいろな特約
特約の名前 | どんな内容?(ざっくり) |
---|---|
入院特約 | 入院したらお金がもらえる |
がん特約 | がんになったときにお金が出る |
定期保険特約 | 一時的に保障をふやす(子どもが小さい間など) |
災害特約 | 事故や災害で亡くなったとき、保険金が多くもらえる |
✅️ポイントまとめ
- 「特約」は保険をもっと便利にカスタマイズするもの
- ただし!つけすぎると保険料(払うお金)も高くなるから注意!
今回の問題では、
終身保険に「定期保険」が特約でついている
ということになります。
なぜ年齢が上がると保険料が高くなるのか?

保険は、起こるかもしれない“リスク”に備える仕組みです。
年齢が高くなるほど、病気や死亡といったリスクは上がります。
たとえば:
- 30歳より50歳のほうが死亡率は高い
- 保険会社はリスクが高い人に多くの補償を出す可能性がある
だからこそ、年齢が上がる=保険料も上がる、というのが基本の考え方になります。
まとめ・今回の学び:
- 定期保険特約付終身保険は、保険期間満了ごとに更新される仕組みがある。
- 更新時、保険金額が同じでも、年齢が上がっている分、保険料は高くなる。
- 「定期保険」「終身保険」それぞれにメリットやデメリットがあり、
「特約」でカスタマイズが可能!

定期保険特約付終身保険・・・
この長い名前の保険も、一つずつ区切って意味を調べることで、
理解が深まりましたね。
次回予告:
次回は、「一時払変額個人年金保険」について深掘りします!
保険金や解約返戻金が【運用実績によって変わる】という、ちょっと特殊なこの保険。
その仕組みを正しく理解しないと、「思っていたのと違う…」なんてことにもなりかねません。
- なぜ保険金が変動するの?
- 「最低保証」があるのはどの部分?
- 一般勘定と特別勘定って何が違うの?
そんな疑問を、図や具体例も交えてやさしく解説します!

「変額」と聞いて不安になった方こそ、ぜひ読んでみてくださいね。
お楽しみに!
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