マイホームを取得するときに頼りになる制度の一つが、「住宅取得等資金の贈与の非課税制度」です。
この制度を活用すると、両親や祖父母など直系尊属から資金援助を受けても、一定の金額までは贈与税がかからなくなります。
ただし、この制度を利用するためには「お金をもらう人=受贈者」にも年齢や所得などの要件があります。
今回は、FP試験でも頻出の【年齢要件】と【所得制限】をしっかり整理していきましょう!
⭐️この記事を読んで得られる知識は、以下の3点です。
- 「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度」とは?
→「祖父母や、両親から家を買うためのお金をもらったときに、ある金額までは贈与税がかからない制度」のことです。 - なぜこの制度が設けられたの?
→国側の狙いとして
【家を買わせる・経済を回す・世代間でお金をうまく移動させる】
というものがあります。 - 所得制限が設けられている理由は?
→国が「本当に支援したい人」に絞って制度を使ってもらうためです。
📘 今回の分野:贈与税の特例

今回取り上げるテーマは、相続・事業承継分野の相続税の特例「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税」についてです。
「住宅取得投資金の」とあるので、住宅を買う時に受けることの出来る特例のようです。
マイホーム購入を検討されている方は必見です。
でも、特例を受けるには色々と条件があるはずですよね。
そのあたりも詳しく確認していきますので、最後まで見ていってください。
- 分野:贈与税
- テーマ:「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税」
- 出題頻度:高
- キーワード:18歳以上、合計所得金額2,000万円、1,000万円(床面積による違い)
❓️ 問題文の紹介
「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税」の適用を受けることができる受贈者は、贈与を受けた日の属する年の1月1日において【□1】上であり、その年分の所得税に係る合計所得金額が【■2】以下(住宅床面積が40m以上50m未満である場合は【△3】以下)であるなどの要件を満たす者とされている。
【□1、■2、△3】に入る年齢、金額を答えよ。
選択肢は以下のとおりでした。
- □1:18歳 or 25歳
- ■2:3000万円 or 2000万円 or 1000万円
- △3:1000万円 or 500万円
□1については、「まぁ成人からでしょうね。」ということから18歳としました。
■2は所得金額なので、「そこまで高くないんじゃない?」ということで2000万円を選択。
△3は、40㎡以上50㎡未満である場合の所得金額です。

「500万かな〜?小さいし。」という感じで選択しました。
△3で間違えていますね。
正解を確認しましょう‼️
✅ 正解と解説の要点

「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税」の適用を受けることができる受贈者は、贈与を受けた日の属する年の1月1日において【□1】上であり、その年分の所得税に係る合計所得金額が【■2】以下(住宅床面積が40m以上50m未満である場合は【△3】以下)であるなどの要件を満たす者とされている。
【□1、■2、△3】に入る年齢、金額を答えよ。
→正解:【□1_18歳、■2_2,000万円、△3_1,000万円】
正解は、それぞれ以下のとおりとなりました。
- 【□1】…18歳
- 【■2】…2,000万円以下
- 【△3】…1,000万円以下
問題文を見た時に考えたことと照らし合わせると、【△3】だけ合っていないですね。

面積が小さいと所得金額も小さくなりますが、「ベースとなる所得の2000万円の半分になる。」と覚えておくことにします。
ポイント解説で整理しましょう‼️
✅️ポイント解説
受贈者は贈与を受けた年の1月1日時点で18歳以上である必要があります。
また、その年の合計所得金額が2,000万円以下であることも条件です。
さらに、住宅床面積が40㎡以上50㎡未満の場合は、所得制限がより厳しくなり1,000万円以下でなければなりません。
🔍 深掘り考察!!
今回は、以下の点について解説していきたいと思います。
- 「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度」とは?
→「祖父母や、両親から家を買うためのお金をもらったときに、ある金額までは贈与税がかからない制度」のことです。 - なぜこの制度が設けられたの?
→国側の狙いとして
【家を買わせる・経済を回す・世代間でお金をうまく移動させる】
というものがあります。 - 所得制限が設けられている理由は?
→国が「本当に支援したい人」に絞って制度を使ってもらうためです。
「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度」とは?

「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度」というのは、ちょっと難しそうな名前ですね。
かんたんに言うと…
「おじいちゃん・おばあちゃんや、両親から家を買うためのお金をもらったときに、ある金額までは贈与税がかからない制度」
のことです。
🏠 まずは基本の考え方
ふつう、誰かから「お金をもらう」と、そのもらった人に「贈与税」という税金がかかる仕組みになっています。
たとえば、500万円をお父さんからもらうと、その金額に応じて贈与税を支払う必要があります。
でも、家を買うときにはたくさんのお金が必要ですよね。
親や祖父母から資金援助を受ける人も多いです。
そういうときに、税金がかかってしまうと、せっかくの支援が減ってしまいます。
そこで使えるのがこの「非課税制度」です。

これは、ある条件を満たせば一定の金額までは贈与税がかからないという優遇ルールなんです。
🧓 たとえば、こんなケース

18歳のAさんが、はじめてマイホームを買うとします。
でも、自分だけの貯金では足りません。
そこで、Aさんの両親が「家を買うために」と1,000万円を援助してくれました。
ふつうなら贈与税がかかりますが、この制度を使えば、その1,000万円のうち非課税枠(上限)までは税金がかからなくなります。
つまり、
✅ 贈与を受ける人が18歳以上
✅ 一定の所得制限内
✅ 家の床面積などが条件に合っている
などを満たしていれば、贈与税を払わなくてよくなる、ということです。
📅 この制度のポイント
- お金をくれる人:親・祖父母などの「直系尊属」
- お金をもらう人:18歳以上の子や孫
- お金の使いみち:マイホームの購入や建築など
- 所得制限:合計所得金額2,000万円以下(一定の場合は1,000万円以下)
- 条件を満たせば、最大数百万円〜1,000万円以上が非課税になるケースも!
💬 この制度について_まとめ
家を買うときには大きなお金が必要です。
そのときに親やおじいちゃん・おばあちゃんが援助してくれたら、ふつうは税金がかかります。
けれど、この制度を使えばある金額まで税金ゼロでお金をもらえる、という仕組みなんです。
なぜこの制度が設けられたの?

この「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度」は、国の“住宅政策”の一部としてつくられた制度です。

できるだけ噛み砕いて、説明していきますね。
🏡 1.若い人が家を買うのはとても大変だから
家を買うには、何千万円という大きなお金が必要になります。
でも、若い人たちはまだ貯金が少ないことが多いですよね。
たとえば…
- 25歳のAさんが家を買いたい!
- でも頭金が300万円足りない…
- そこで両親が300万円を援助してくれた!
このとき、その300万円は「贈与」にあたるので、ふつうなら贈与税がかかります。
しかしこの制度を使えば、条件を満たせばこの300万円に税金がかからないようにできるんです。
🧓 2.親世代が持っているお金で、若い世代に家を買わせたいから
日本では、年齢が高い世代(親や祖父母)が多くの資産を持っているケースが多いです。
一方で、若い世代はなかなか家を買う余裕がありません。
👉 そこで、
「親やおじいちゃん・おばあちゃんから若い世代へ資産を移しやすくする」
=「家を買いやすくする」
という狙いでこの制度が作られました。
🏠 3.景気をよくする目的もある
家を1軒建てると、
- 建設会社に仕事が入る
- 家具や家電も買う
- 引っ越し業者も動く
というように、いろんな業種のお金の流れが増えます。
つまり、家がたくさん建つと景気もよくなるんです。

この制度は「税金を安くすることで家を買う人を増やし、日本全体の経済を動かす」というねらいもあります。
📝 4.国のねらいをまとめると…
- ✅ 若い世代が家を買いやすくするため
- ✅ 親世代から資産をスムーズに引き継がせるため
- ✅ 住宅市場・建設業を活発にして景気をよくするため
💬 学生にもわかる一言まとめ

「親から子へ家を買うためのお金をあげるときに、税金を軽くしてあげることで、若い人が家を買いやすくなるように国が応援している制度」なんです🏡✨
この制度は、単に税金が安くなるだけではなく、
👉 家を買う人を増やす
👉 経済を回す
👉 世代間でお金をうまく移す
といった、国の大きな狙いがある仕組みです。

FP試験では数字が問われることが多いですが、こうした制度の背景を理解しておくと、記憶に残りやすいですよ📘✨
所得制限が設けられている理由は?

この制度(住宅取得等資金の贈与の非課税制度)には、「所得制限(年収の上限)」が設けられています。
これは、国が「本当に支援したい人」に絞って制度を使ってもらうためです。
💰 1.お金に余裕がある人には支援が必要ないから
たとえば…
- Aさん:年収600万円、貯金も少なく、家を買うのにギリギリ
- Bさん:年収5,000万円、お金に余裕がある
この制度は「Aさんのように、家を買うのが大変な人を助けるため」の制度です。
もし所得制限がなかったら、Bさんのような「お金持ち」も使えてしまいます。

そのような制限が無い状況では、本来助けたい人に支援が行き届かなくなってしまうんです。
🧮 2.不公平にならないようにするため
もし高所得者も同じようにこの制度を使えると、
- お金持ちの家庭ほど非課税で多額の贈与を受けられる
- お金がない人との格差が広がる
という不公平が生まれてしまいます。
国としては、「必要な人に必要なサポートを」という考え方を大事にしています。

所得制限をつけることで、「本当に援助が必要な人」が優先的に制度を使えるようにしています。
🏠 3.投資目的での悪用を防ぐため
住宅購入の中には、
- 実際に住むための家
- 収益を上げるための投資用マンション
があります。
高所得者の中には、税金対策や投資目的で制度を利用しようとする人もいます。

所得制限を設けることで、この制度を“節税テクニック”として使う人を防ぐという目的もあるんです。
📝 4.制度のルール(FP試験でもよく出る!)
- 合計所得金額 2,000万円以下 → 床面積が50㎡以上240㎡以下
- 合計所得金額 1,000万円以下 → 床面積が40㎡以上50㎡未満
このように、所得が高い人ほど対象になりにくくなっています。
💬 所得制限が設けられている理由_まとめ
この制度は「お金がなくて家を買うのが大変な人」を助けるための制度です。
だから、すでにお金に余裕のある人には使わせないように、ルール(所得制限)があるんです。
この「所得制限」の考え方は、ほかの税金の優遇制度(住宅ローン控除や教育資金贈与など)にもよく出てきます。

FP試験でも、こうした制度の「数字」と「背景」をセットで覚えると、得点アップにつながりますよ📘✨
まとめ・今回の学び
- 「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度」とは?
→「祖父母や、両親から家を買うためのお金をもらったときに、ある金額までは贈与税がかからない制度」のことです。
→非課税金額は以下のとおりです。(25年11月現在)
省エネ住宅:1000万円
それ以外の住宅:500万円 - なぜこの制度が設けられたの?
→国側の狙いとして
【家を買わせる・経済を回す・世代間でお金をうまく移動させる】
というものがあります。
→もう少し噛み砕いた表現にすると、
・若い世代が家を買いやすくするため。
・住宅市場、建設業尾を活発にして景気を良くするため。
・親世代の資産をスムーズに引き継がせるため。 - 所得制限が設けられている理由は?
→国が「本当に支援したい人」に絞って制度を使ってもらうためです。
本当に支援したい人とは、お金に余裕のない人です。
所得金額の上限および取得した床面積は、- 1000万円超-2000万円以下:50㎡以上240㎡以下
- 1000万円以下:40㎡以上50㎡未満
今回は、「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度」について解説しました。
制度の目的としては、経済の循環や相続税の軽減等が挙げられました。
もし住宅の購入で悩んでいる状況で、今回の条件に合うのであれば、この制度をうまく活用してはいかがでしょうか。
オトクな制度なので、ぜひご一考ください。
つづいて、次回予告です。

次回も相続絡みの特例について解説します。
次回予告:「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税」

次回は、同じく贈与税の非課税制度の中でもよく出るテーマ、
「直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税」について解説します。
この制度では、一定の条件を満たせば、受贈者1人につき【いくら?】までは贈与税がかからないという優遇があります。

金額の上限や対象となる使いみち、注意すべき点など、試験によく出るポイントをしっかり整理していきましょう。
お楽しみに!✨


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